口の中の問題って??
口の中の問題って??
前回、おっぱいがちくちくする? の中 で、 もしも赤ちゃん
が深く上手におっぱいに吸い付いているように見える場合でも、
体重の増えに問題があったり、お母さんの乳首に痛みが走るよ
うな場合は、赤ちゃんの口に中に問題があることもあります。
というお話をしましたが、口の中の問題とは一体どんな問題が
あるのでしょうか?
赤ちゃんがおっぱいを吸う時には乳首を口の中の奥の方まで持っていき、(舌で口の天井をずっと触っていくと硬い部分から柔らかい部分に変わりますが、その柔らかに部分まで乳首を引き込んで、おっぱいを吸います)舌はおっぱいを包み込むようにしておっぱいをくわえ、おっぱいを吸う時は舌を波にように動かしながらおっぱいを吸い出します。ですからこれらの部分に問題があると、乳首を傷つけてしまったり、おっぱいに上手く吸い付けないという問題が起こることがあります。
例えば舌小帯短縮といって、舌の下にあるひだが短い場合、舌が波にように動かせなかったり、おっぱいに上手く吸い付くことが出来なかったり、あるいはおっぱいを吸うたびに口の中の圧が抜けてしまい、クリックという音を立てることで気がつくこともあります。 また上唇小帯といって、上唇の中央から歯茎に伸びるひだの付着によって、おっぱいに上手く吸い付くことが出来ずに問題が起こる場合があります。これらの問題は、赤ちゃんの口が成長すると共に、あるいは飲ませ方を深く吸い付きやすい脇抱きや縦抱きに変えることによって上手く授乳ができるようになる場合もありますが、小児科の先生にひだをカットしてもらうことによって解決する事が多いです。
口蓋(口の中の天井部分)の部分の問題としては、口蓋のアーチが深かったり、また口蓋裂といって、先天的に口蓋の部分に穴が開いているような場合などが挙げられます。口蓋裂の場合は、穴があいてしまったストローを想像していただくとわかりやすいと思いますが、穴が開いたストローから飲み物を吸い上げようとしても上手く吸い上がらないのと同じように、口蓋に穴が開いていると口の中の圧が上手くかからない為、おっぱいを吸いあげることが出来ないという問題が起こります。この場合ホッツ床といって穴をふさぐためのプレートを口の中に入れて授乳をすることにより、穴を塞ぐ手術をするまでの間の授乳の助けになることがあります。
このように赤ちゃんの口に中に問題がある場合にも、授乳が上手くいかなくなってしまう事がありますので、もしも赤ちゃんの体重の増えに問題があったり、乳首に痛みがあったり、吸い付きに問題があるような場合は、もしかしたら上記のような問題がある場合もあります。 授乳は通常痛くなく、快適なものです。 もしも授乳に何か問題がある場合は、ラクテーションコンサルタントや、母乳育児に詳しい小児科医に相談する事をおすすめいたします。
母乳育児を願う一人でも多くのお母さん方が諦めずに母乳授乳が出来るためのお役に立てればと願っております。
口の中の問題って??
2013年5月4日土曜日
舌小帯短縮:舌を持ち上げた時にハート型のように凹んで見えることで気がつくことがあります